ガラスコーティングってぶ厚い方がいいんだよねー!?って思ってません?逆です、逆!!実は、薄いから綺麗に見えるんですよ。
ながらくご無沙汰の某大手車屋さん社長よりご相談。
自社でコーティングを扱ってらっしゃるようで、これまで出張作業の業者様を呼んで作業をさせていたそうですが、
施工内容と仕上がりに納得いかないそうで。
今後、コーティング内製化を考えてらっしゃるそうですが、従業員に作業をさせて仕上がりがしっくりこないそうで。
そこで従業員にも一日の作業で、ここまで出来るもんなのか・・・という上限?を知ってもらいたく、当店に白羽の矢が立ったとうわけです。
業者さんと同価格、同条件でどこまで違いが出るのかを確認したいとのこと。
で、社長の個人のお車を、液剤持ち込みで、一日での作業を承らせていただきました。
数年前に中古車を購入とのことですが、
拭き傷、洗車傷に見えますが、違います。
全て、硬化型ガラスコーティングの皮膜の拭き取り不良です。
車屋社長は、自分で作業したメンテコート剤の拭き斑かもーってことで、メンテ液を取り出して説明書きを読ませてもらいましたが、成分的にもこのような施工斑には絶対にならないので、その可能性は有りえず。
中古車業者の納車前磨き&コーティング。
もしくは、前オーナーが素人施工で塗ったDIYガラスコーティングか。
納車当初には見えにくかったものが、皮膜劣化により目立ちはじめてきたのか・・はたまた。
想像の域を出ませんが、とりあえず、一日で剥離して、磨いてコーティングするには、どうしたもんかなぁーと現車を前に、腕組んで悩んでまいましたよ。^^;
とりあえず悩んでいてもしかたないんで、
コーティング剥離剤を、希釈~高濃度まで順に試しましたが、剥離出来ず。^^;
皮膜が分厚すぎて、刃が立たず。
皮膜の厚みを謳うコーティングもあるそうですが、皮膜は厚く塗ると、美観を損なうってのが現実です。
一般のお客さんでもネットで変えるガラスコーティング剤ですが、きちんと拭き取りを行える照明環境がない限り、
硬化型ガラスコーティングは絶対にオススメできない理由は、ここにあるんですね。
コンパウンドも場所によっては、粗い粒度のものも使い、コーティング皮膜を粉砕。
リアウィンドウ中央に滞留した超極厚ガラスコーティング皮膜は、スクレーパーで削ぎ落とさねばならず、
どんだけ~・・・頭の中でリフレイン。
なんしか一日で施工完了するには、ダメージ条件が厳しすぎるーと心の中で嘆きつつ、黙々と手を動かし続けましたんで、写真はほぼ撮れず。
ガラスコーティングは、車屋さん社長が、お持込にて用意したガラスコーティング液剤を使用。
二度塗り指定のコーティング剤ですが、ちょいと作業時間的にも一日で施工するには、厳しいなと思いつつ・・・
ボンネットを塗った時点で、気がついた事実。
液剤・・・全然足りないのでは??????
かすれる程薄く塗って、二度塗りなのか???と思ったものの、
何かおかしい。
液剤は市販品で、ネット通販で誰もが変える商材です。
検索するとなんと、液剤お試しサンプル商品だと判明。
一度塗りの量しか入っておらず、適正皮膜一度塗りに変更させて頂きました。
ボンネットと天井のごく一部は二度塗り仕様です。^^;
今回施工して感じたのは、
ネット通販で変えるガラスコーティング液剤も、進化してるんだなーって思ったのも事実。
ガラスコーティングのベース原体を製造できるのは、日本で数社に限られるそうです。
ここ数年で、明らかにコーティングの皮膜性能アップしたよなーなんて、思ってたら…
市販品までにフィードバックされてるんですねぇ。
って、本来プロ用の商材が、誰でも買える状態になっているだけなんですが・・。
でも、餅は餅屋。
同じ食材つかっても、プロの料理人の味を出せないように・・・ねぇ。
そこら辺の作業のツボやらキモやらは、仕上がりに直結しますんで、
コーティングの作業者選び(※ここ重要)は、コーティングの銘柄選びよりも大切だと思ってます!
流石に、トータルの施工時間を考えると、一日分の工賃じゃ全然足りませんので今回は大サービス施工です!
と、液剤は量の多い正規品がオススメです!の2点を車屋さん社長にはお伝え致しまして、作業終了です!
パールが本来のシャープな反射で、より車が艷やかに変わりましたねぇ。(^^)